2022年5月、深センJYMedテクノロジー株式会社(以下、JYMedペプチド)は、米国食品医薬品局(FDA)にセマグルチドAPIの登録申請を提出しました(DMF登録番号:036009)。FDAの審査を通過し、現在のステータスは「A」です。JYMedペプチドは、中国で最初に米国FDAの審査を通過したセマグルチドAPIメーカーの一つとなりました。
2023年2月16日、国家医薬品監督管理局医薬品審査センターの公式ウェブサイトは、JYMedペプチドの子会社である湖北省JXBio株式会社が登録・申告したセマグルチドAPI(登録番号:Y20230000037)が受理されたと発表しました。JYMedペプチドは、中国でこの製品の販売申請が受理された最初の原料医薬品メーカーの一つとなりました。
セマグルチドについて
セマグルチドは、ノボ ノルディスク(Novo Nordisk)が開発したGLP-1受容体作動薬です。膵β細胞を刺激してインスリン分泌を促進することで糖代謝を促進し、膵α細胞からのグルカゴン分泌を阻害することで、空腹時血糖値および食後血糖値を低下させます。さらに、食欲を抑制し、胃での消化を遅らせることで食物摂取量を減らし、最終的に体脂肪を減らし、減量を促進します。
1. 基本情報
構造的観点から見ると、リラグルチドと比較したセマグルチドの最大の変更点は、リジン側鎖に2つのAEEAが追加され、パルミチン酸がオクタデカン二酸に置き換えられたことです。アラニンがAibに置き換えられたことで、セマグルチドの半減期が大幅に延長されました。
図 セマグルチドの構造
2. 適応症
1) セマグルチドは、2 型糖尿病患者の心血管イベントのリスクを軽減することができます。
2) セマグルチドはインスリン分泌を促進し、グルカゴン分泌を抑制することで血糖値を下げます。血糖値が高い場合、インスリン分泌が促進され、グルカゴン分泌が抑制されます。
3) ノボ ノルディスク社の PIONEER 臨床試験では、セマグルチド 1mg、0.5mg の経口投与は、トルリシティ (デュラグルチド) 1.5mg、0.75mg よりも優れた低血糖効果および減量効果があることが示されました。
3) 経口セマグルチドはノボ ノルディスクの切り札です。1日1回の経口投与は、注射による不便さと精神的苦痛から解放され、リラグルチド(週1回の注射)よりも優れています。エンパグリフロジン(SGLT-2)、シタグリプチン(DPP-4)といった主流の薬剤の血糖降下作用と減量作用は、患者と医師にとって非常に魅力的です。注射剤と比較して、経口剤はセマグルチドの臨床応用の利便性を大幅に向上させます。
3. まとめ
セマグルチドが、低血糖、減量、安全性、心血管系への効果において優れた性能を発揮しているからこそ、巨大な市場展望を持つ現象レベルの「新星」となったのです。
投稿日時: 2023年2月17日




